少年・曽呂明日太は最近、大きな厄介ごとに直面していた。
それは、彼の親友……大佛はずむの問題である。

ある日、彼の親友が男から女になった。
理由は宇宙人とやらが引き起こした事故の後遺症らしい。
破損した身体を再生する過程で、性別が反転してしまったのだとか。

宇宙人め、なんてやっかいなことをしてくれたんだ。

彼はそう思っていた。

何故って。

反転したその彼の親友は、モロに自分好みの美少女になってしまったからだった。


はずむは元々女みたいな顔をしている軟弱な少年だったのだが、そのせいか、女になるとまるで違和感なく美少女になってしまった。
思わず守ってあげたくなるような、保護欲をそそるタイプのか弱い女の子に。

そして、おまけにスタイルまでよくなっていた。

元々細身の少年だったのですらりとした身体の女の子になったのは当然なのだが。

運命の神様は、親友の胸と尻になんとも余分な肉をつけてくださったのだ。

細身なのに、胸が同年代の女の子と比べれば大きい部類。
尻にも女性を主張するに足る充分な肉をつけていた。

ようするに、ほっそりとした身体なのに、出るところはちゃんと出ているか弱い感じの美少女。

そんなとんでもないものに変化してしまったのだ。彼の親友は。

男時代からの親友でなければ、速攻で口説いて彼女にしているところである。

(もっとも、彼は女の子を口説いたことなど1回も無いのだが)

……男時代からの親友。それが彼の問題だった。

モロ自分好みの美少女がそばに出現したのに、男の子としてなんのアプローチもかけられない。
何故って、そんなことをすれば彼のはずむへのそれまでの友情を否定することになると思ったから。

昨日まで親友と呼んでいた人間を、性別が反転し自分好みの女の子に変身してしまったからって、ホイホイ性の対象へと切り替える。

それはとても軽薄な行為なのではないか?
まるで、美しい恋人の顔面が事故で潰れたからという理由でその恋人をすぐさま捨てる最低男みたいな。

彼は思う。

一度愛を囁いたのなら、男ならそれを一生違えるべきではないと。

だったら、それは親友に対しても同じことだ。

男の親友としてこれまでつきあってきたのだから、これからもそうするべき。
彼の理性はそう訴える。

思春期の少年らしい青臭いこだわりかもしれないが。


それははずむも同じようで、女になっても明日太との関係が変わることは無かった。
いつもどおり一緒にも帰るし、遊びにも誘ってくれる。

家に呼んでくれることも、ある。

……まあ、そのときは女友達のとまりやあゆきも一緒なのだが。

そしてそれについて、はずむが無理をしてくれているようには感じない。

ようは、完全に明日太のことを反転前と同じく普通に親友と思っている証拠だった。
つまり、明日太のことを今は異性であると意識なんか全然してないということだ。

……それはそれで、まあ悲しいのだが。

とにかく彼は、そういう理由で日々を苦しむはめになった。

 

その日。
他のメンツが部活やらなんやらの用事で、はずむと明日太はふたりきりで家に帰ることになった。
並んで歩く二人。

とぼとぼと二人して歩いているのだが。

「でね、とまりちゃんったら変なんだよ〜」

笑顔で話しているのははずむばかり。
明日太はそれを聞くだけだった。

ときおり、ああ、だの、おお、だの、そうか、だの、相槌は打つが。

楽しそうに話すはずむとは対照的に、明日太は居心地が悪いことこの上ない。
言葉をかけるのが辛いのだ。

今や、女になってしまったこの親友に。

話しかければ、女性として意識してしまって、まともに喋れなくなる気すらある。
これで、はずむがここまで自分好みにならなければこうはならなかったものを。

ホント……どうして女なんかになっちまったんだろう。こいつ。

はずむには何の責任も無いのだが、ときおり恨めしく思うことすらある。

制服の上からでも分かるはずむの身体のライン。
弾けんばかりの若さを、制服で抑えこんだような、そんな身体をしている。
すっきりしたお腹まわり。
なのに、胸にも尻にもついている充分な肉。
かといって、つきすぎているわけでなく、淫靡になる一歩手前で留められているという絶妙さ。

若く、健康的で、なおかつ男を惹きつけずにはおかない身体だった。

男なら、誰でもこの女を裸にひん剥いて、身体中舐め回して、膣に肉棒を押し込んでその腹の中に自分の遺伝子を仕込みたいと思うだろう。
こんなそそる女、叶うことなら誰だってそうしたい。

でも……。

そんな女に、なんでよりにもよってはずむが。

「……明日太?」

せめて……俺と出会う前に反転してれば良かったのに。こんなことなら……

「明日太ってば!!」

その声で我に返った。
あまりにも現状を理不尽に感じて、思わず思考の中にはまり込んでいたらしい。

気がつくと、目の前にはずむがいた。

ぎゅっと学生鞄を胸の前で抱きしめて。
ちょっと怒った顔で、下から見上げてくる。

(う……なんて可愛いんだ)

むー、と引き結んだ唇。
怒りで僅かに寄った眉根。
不満げにちょっと細められた大きな目。

どれも最高だった。可愛すぎた。

胸が高鳴る。
このまま、こいつが親友である、元々男であったことなど全部忘れて、押し倒してしまおうか。

そんな悪魔の囁きすら聞こえてくるほどの表情だった。

「ボクの話、ちゃんと聞いてる?」

はずむの怒りの原因はそれらしい。
あまりに明日太が適当な相槌を打ってくるので、ちゃんと自分の話を聞いてくれてるのか疑問になったのだろう。

まあ実際、彼ははずむの話を聞いてなかったわけだが。

「……スマン。ちょっと考え事してて……」

バツが悪そうに頭を下げる。

そのとき。

ポツ……。

水滴が彼らの身体を打った。

「あ」

明日太とはずむが空を見上げる。
空からさらに、さらに水滴が落ちてくる。

「雨だ」

それは瞬く間に数を増やし、数秒で本降りになった。
バケツをひっくり返したような本降りに。

「わあああああっ!」

「うわっ!」

鞄で己の身体を庇いながら駆け出す二人。
そういえば今日の夕方頃は大雨になると、そう朝にテレビの天気予報で言ってたなと思い出したのは、それからしばらく後だった。


学校からはずむの家の間に、明日太の家がある。
つまり先に家にたどり着くことができるのは、明日太なのだが。

明日太の家にたどり着いても、雨はまだ止んではいなかった。


「お邪魔しま〜す」

シンと静まり返っている明日太の家の玄関で。
はずむの声に返事するものはいなかった。

電灯もついていない。

明日太は、壁のスイッチを入れて電灯を点けながら。

そういえば今日は町内会の用事で帰るのは夜遅くになる。

親が今朝そう言っていたのを思い出す。

「あ、今日はちょっと母ちゃんいないんだ」

「……そうなんだ。おばさんいないのかぁ」

濡れた身体をハンカチで拭きながら、はずむ。
別段何事もないように、普通に。

……濡れた服が身体に張り付き、はずむの身体のラインが浮き上がっている。
……目のやり場に困ってしまう。多分素っ裸よりいやらしいんじゃないだろうか。
これは、すぐにでもタオルを使うなり風呂に入るなりしてもらわなければ。

まだ雨が止まないから、ちょっと雨宿りしてはどうか。
これは明日太のそんな提案をはずむが受け入れた結果だった。

 

「風呂、沸いたぜ」

居間でバスタオルで身体を拭いていたはずむに、明日太は言う。
はずむはごしごしと髪を拭いた後、服に染み込んだ雨水を少しでも吸い取らせようと、身体にバスタオルを押し付けていた。
靴下は今は脱いで履いていない。素足だ。

綺麗な脚が露になっている。

思わず見惚れそうになるが、明日太はそれを理性で押さえ込んだ。

「先、入れよ」

わざと視線を外しながら。
まったく、やりにくい。

「そう」

そんな明日太の気も知らず。
はずむは近づいてくる。

そして。

「じゃ、一緒に入ろうよ」

そんなことを言い出した。


な、ななななななな!!
明日太ははずむの発言に狼狽する。
何を言い出すんだこいつは!!?

「ちょ、ちょっと待て!!それはまずいだろ!!?」

「何で?」

泡を食って言う明日太に応えるはずむの様子は、対照的に至って普通だった。
小首を傾げて、何がまずいのか分からない。そんな感じだ。

「昔はよく一緒にお風呂に入ったのに」

「でも、そのときはお前は男で!!」

「うん。そうだね」

にこりと笑顔。
思わずどきりとしてしまう。単純な自分が憎い。

「でもさ、そんな濡れた服を着続けたら、身体壊すと思うんだ」

……それは事実だ。
今、明日太が身につけている制服は濡れたまんまで、冷たい。
このままでは身体が冷えていつ体調を崩してもおかしくない。

でも、だからって……。

「だから、一緒に入ろうよ」

はずむ。
もう一度、笑顔で。

……断れ無かった。
言うことはもっともだったから。
それ以外の理由は無い。……多分。

 

もくもくと湯気が満ちる。
一般家庭の家としては、ちょっと大き目の浴室だった。
そこに二人の人影。

片方は男。もう片方は女。

男は浴槽に身を沈め、入浴している。
女の方は洗い場で身体を洗っていた。

(……はずむが……はずむが……)

湯船に身を沈めながら。
明日太は拷問を受けていた。

しゅわ、しゅわ。
湯に浸かる明日太の横で。
はずむが洗い場で身体を洗っている音がする。
伸ばした腕を、石鹸のついたスポンジでごしごしと洗う音が。

(裸のはずむが俺のすぐそばに……)

その事実に、理性が飛びかけるも。

(いや、はずむは元々男で、しかも俺の親友じゃないか……)

頭を振ってそれを否定する。
それの繰り返し。

洗い場で身体を洗っているはずむは、当然のことながら、全裸。

全裸の美少女がいる場所で、自分も裸ですぐそばにいる。
なのに、手を出すことは許されない。

これが拷問でなくてなんなのだろう。

いけないと思いつつも、思わず盗み見てしまう。

はずむの身体は綺麗だった。

ほっそりとして、伸びやかな手足。
特に足は、男と違って毛なんか生えておらず、すべすべ。

顔は元々女顔だったからそのままだが、その身体は男だったときとは全く別のものになっている。

丸い尻。健康的な若さに溢れた尻だった。
そして、きゅっとくびれた腰。まだ女になりきらないものの、すでに男に愛される資格を有している。
視線を上げていくと、石鹸の泡に覆われた胸が目に入った。

服の上からでも分かるが、やっぱりこの年齢の少女のものにしてはかなりの大きさだった。

はずむが動くたびに、ぷるん、ぷるん、と揺れるのが分かる。

柔らかそうだった。

そして。はずむが足を洗おうと身を屈めたとき。

泡の一部が崩れ。

……泡の中に、薄紅色の突起が見えた。

(あれは……ち……!?)

そんな女が目の前で椅子に腰掛け、身体を洗っている。
少年にはきつい刺激だった。

明日太の中で、何かが切れた。

ざばっ。

明日太は浴槽から立ち上がる。
自分の足首を洗っていたはずむは、それに気づくのに遅れた。

明日太が浴槽から上がってくる。

白い裸の背中を丸めて、足をスポンジで洗っているはずむの背後に立つ。

男の太い指が、少女の身体に近づいていく。

「……明日太?」

そのとき、ようやくはずむが気づいた。
きょとんとした顔で、背後に立つ親友を振り返る。
だが、遅すぎた。

 

ガッと、明日太がはずむの泡だらけの肩を掴み、ぐい、と引き寄せた。

椅子から引きずり降ろされ、浴室の床の上で、明日太にしなだれかかるような体勢をとらされる。

「え……?え……?」

事態が飲み込めないはずむ。
これから自分が何をされるのか。
それが理解できていない。

だが、そんなはずむには全く構わずに、明日太は

きゅっ。

シャワーの蛇口を捻って

シャーッ。

噴き出すぬるま湯。
それを明日太ははずむの身体に向けた。

「ひゃっ!」

無理矢理引き起こし、ぬるいお湯ではずむの全身を洗い流す。
身体を覆っていた泡がなくなり、はずむの瑞々しい身体を隠すものは何もなくなる。

そして。

シャワーのノズルを投げ捨て、はずむの乳房に触れて、荒々しく揉みはじめる。

そこまでされてようやくはずむは理解した。

……明日太に犯される!!

なんでっ!?なんでだよっ!?

「やだっ!やめてよ明日太っ!!」

血の気が引いた。
親友だと思ってたのに!!

暴れる。必死で暴れた。

泣きながら。

涙に曇る視界の中、明日太の興奮しきって充血し、天を向いている男根が目に入った。

欲情してる……明日太……本当にボクを犯す気なのっ……!?

信じられなかった。なんで明日太が。

何度も悩み事打ち明けたり、打ち明けられたり。一緒に遊んで、笑ったのに。
そんな明日太が、今、自分を強姦しようとしている。

悪い夢だと思いたかった。

でも。

「痛いッ!!」

明日太がはずむの乳首に吸い付いた。
そしてもすごい勢いで吸い立ててくる。
乳首が千切れるんじゃないかという勢いで。

相手にも快楽を与えようとか、そんな意図の全く無い吸い方だった。

現実の痛み。

それははずむに否応無く理解させた。
これが夢なんかじゃないということを。

「やだやだやだっ!離してっ!!」

ぽかぽかと自分を捕らえて離さない明日太を殴るが、まるで効果なし。
元々非力なはずむが、女になったのだからその威力推して知るべしだ。
男でも立派な体格を持つ部類に属する明日太を、抑えられるはずがない。

しかし、うっとおしかったのか。

「コラっ、暴れんなっ」

「やぁっ、やめてぇっ」

ポカポカと明日太を殴りつける手が、やすやすと掴まれて押さえ込まれてしまう。

 

明日太は暴れるはずむの腕を掴み、後ろ手にさせて、傍にあった手ぬぐいで手首を縛り上げた。
もうバタバタ暴れて邪魔できないように。はずむの身体の触りたい部分に触るとき、邪魔されないように。

「やだぁ、解いてよっ!痛いよっ!」

はずむの腕を縛るとき、明日太は異様なほどの興奮を覚えた。

……これではずむはもう抵抗できない。

無抵抗な極上の美少女を、好き放題に玩具にする。
想像するだけで射精してしまいそうな状況だ。

その興奮が、彼からどんどん理性を奪っていく。

くるりとはずむをひっくり返し、後ろから抱きついた。
そして胸や腹部に手を這わせ、首筋を舐め上げる。

「やだぁ……やだよぉぉぉ……」

はずむは泣きじゃくっていた。
しかし獣と化した明日太の耳には届かない。

(うおぉぉ……何度触っても柔らけぇ……女の胸、最高だぁぁっ……)

はずむの胸を好き放題に揉む。その行為に感動していた。
密着している滑らかな肌の感触も最高だった。

触れているだけで気持ちいい。

はずむの身体は最高だった。
触っているだけで、屹立しているものがさらに固くなり、欲望がどんどん高まってくる。

こんな柔らかい身体を、抱きしめて、挿入し、中に自分の種を残す。
押し隠していた自分のやりたかったことが、今なら、いつでもできる。

……ヤろう。

迷う理由は無かった。
こんなエロイ身体を見せ付けておいて、ヤるなって方が無理だ。
こうならない方がおかしい。

……そうだ。はずむだってこういう目に遭う事を望んでいたんじゃないか?
でなけりゃ一緒に風呂に入ろうだなんて……。

理性を失った彼の思考は、どんどん男の都合のいいものへと変化する。

心臓が破裂しそうなほどに興奮してくる。
最高にタイプの美少女相手に、童貞を捨てることができるなんて。

これ以上の幸せは無い。断言できる。

「はずむっ、入れるぞっ」

「え……」

泣きじゃくっていたはずむの涙が一瞬止まる。
そして次の瞬間、今まで無いほどの抵抗が始まった。

「やだやだっ!!絶対やだっ!!やめてぇぇぇっ!!」

しかし、明日太の耳には届かない。
暴れるはずむの尻を引っつかみ、はずむの上半身を浴槽の縁に押し付けて。

肉棒の先端をはずむの性器に触れさせた。

(このへんか?)

本で読んだことを参考に、腰を押し出した。
すると。

「ひっ!!」

はずむの目が一杯に開かれる。
自分の秘所を襲う味わったことの無い痛みのために。
濡れていない性器に、無理に男根をねじ込もうとしているのだから。
痛くないはずがない。

しかし。

防衛本能でぬめりを帯びて開き出したはずむの性器が、明日太の男根を受け入れる。
ずぶずぶと飲み込まれていく明日太の男根。

(き……気持ちいいっ……こんなに気持ちいいんだっ……)

先が入っただけだったが、明日太は感激していた。
こんなに気持ちいいこと、なんで俺は今までやらなかったんだっ!!
もっとはやくに、はずむを押し倒しておけばよかったっ!!

もっと、もっと奥に!!

さらに腰を進めた。

「あ……あ……!」

貫かれるはずむの目から、涙が失われていた。
あまりの痛さに、涙すら出ない。

ぶつっ。

「ひぐっ!」

びくん、と身体を震わせるはずむ。

途中、男根の先端が何かを突き破った感触があった。
……おそらく、はずむの処女膜。

(……やっぱり処女だったんだな……はずむ)

女の純潔の証。それを今、奪い取った。
明日太の胸に湧きあがる、とてつもない優越感。

こんなイイ女に、最初に挿入したのが自分なのだ。

誇りたい気持ちだった。
そして。

(すっげぇ……こんな気持ちいいこと……この世にあったんだ)

襞の一枚一枚が、明日太の男根にまとわりつき、締め付けてくる。
女の性器は男を悦ばせるようにできている。
それが実感できた。

入れてるだけでこんなに気持ちいいのだ。
動かしたらどれほど気持ちいいのか?

やらずにはいられなかった。

「やだぁぁぁ……いだい……いだいよぉぉぉっ……」

後ろ手に縛られたまま、浴槽の縁に上半身を乗せて、明日太に後背位で犯される。
今、処女を奪われて作られた傷を、抽送でさらに抉られる。

はずむは激痛に顔を歪め、涙を浴槽の中に零す。

がく、がくと腰を打ち付けられるたびに揺れるはずむの髪。身体。

明日太は抜き差しするたびに自分の男根に血がついているのが見えるたび、とてつもない喜びに包まれていた。

破瓜の血だ……俺、やったんだ……!!

顔が半ば狂気じみた笑みにゆがみ、はずむの身体のことをまったく考えずに腰を打ち付ける。

すぐに限界が来た。

「はずむっ、出るからなっ、お前の中に出すっ!!」

「えっ……」

「俺の精液を受け止めろっ!!はずむっ!!」

ラストスパートをかけながら、ぎゅっと目を閉じて明日太。
言われたはずむは半狂乱に陥った。

「だめっ、やめてよっ!!中には、中には出しちゃだめだよぉぉぉ!!」

今は自分は女。
中に精液を出されたら妊娠する可能性があった。
なのに、中に出すなんて絶対だめっ!!

首を捻じ曲げて、自分を犯している明日太を見る。
……一目で分かった。

正気じゃない。
今の明日太には、多分何を言っても通じない。

はずむの心が絶望に包まれる。
そのとき、明日太の身体がブルっと震えた。
はずむはそれが意味するところを瞬時に理解する。

「出るぞぉぉぉぉっ!!」

「だめっ、だめっ、だめええええええっ!!」

少女の声も空しく。
明日太の射精が始まり、彼の精液がはじめての女の身体に流れ込む。
男根の中を駆け抜け、はずむの腹の中に自分の種をばら撒いた。

「あ……あ……」

大粒の涙をポロポロ零しながら。
はずむは今、自分が今、膣内射精をされたことを自覚した。

ひどい……ひどいよ。
今、ボクはあかちゃんができる身体なんだよ?
なのに中に出すなんて……。

明日太……親友だと思ってたのに。
明日太にとってボクは……ただの快楽を得るための道具だったんだ……。

悲しかった。
無理矢理処女を奪われたことは痛かったけど、それ以上に心が痛かった。

ゴポ……。

悲しむはずむをよそに。
射精した明日太がはずむから離れた。
はまりこんだものを抜き取ると、ヒクヒクとひくついているはずむの膣口から泡立つ精液が逆流してくる。
血が混じって、ピンク色になった精液が。

……やった。やったぞ。
はずむの中に射精した。

はずむは俺のものになったんだ……。

その様子を見、明日太は牡として満足感を得ていた。
はずむが自分の精液を膣から垂れ流して横たわる様に、はずむを自分の女にした、という錯覚を覚えたのだ。

はずむ、愛しているぜ……。

心の中で一方的な愛を囁いて、陵辱され尽くして動く気力を失っているはずむをうつ伏せの姿勢から仰向けにして……

その唇を奪った。
舌まで入れて。
半開きのはずむの口腔内部に舌を侵入させ、彼は心で愛を囁いた。

はずむ、はずむっ。

何度でもしよう。これからは親友じゃなくて恋人同士に……。

そのときだった。

ガブッ。

「イダッ!!」

突然の痛み。
明日太は口付けていた唇を離し、口を押さえる。

舌を噛まれたのだ。

一体、誰に?

……はずむだ。
それは、冷水を浴びせられたようなものだった。

途端、正常な思考が戻ってくる。
自分の下で、浴槽にもたれかかっているはずむは……。

泣いていた。

喜んでなんかいなかった。

後ろ手に縛られて、怯えた目で自分を見ていた。
ズタボロになって。
膣から男の精液、明日太が自分で注ぎ込んだ精液を溢れさせながら。

自分のやったこと。
それを理解した。

本当に。正しく。

「ひっ」

はずむが怯えた声をあげて目を瞑る。
自分のやったことを自覚し、床に手をついた明日太の動きに反応したらしい。

殴られるとでも思ったのか。

はずむは気の弱いヤツだ。
そんなはずむが無理矢理キスしてきた明日太の舌を噛んだ。

それにどれほど勇気がいったのだろうか。

……考えれば、考えるほど。

自分のしたことが恐ろしくなった。

「う……」

喉の奥から

「うわああああああっ!!」

悲鳴が出た。
駆け出す。

浴室を飛び出す。

服を途中で拾ったのは奇跡だった。

ここから逃げ出したい。
自分のやったことから逃げ出したい。

そのときの彼は、その思いに突き動かされていた。

動画 アダルト動画 ライブチャット